赤ちゃんの為にママが摂るべき栄養とは

はじめに

赤ちゃんの栄養はママに依存しています。お腹の中の「胎盤」という器官を通して文字通りその身を削って我が子に栄養を届けるのです。

 

当然、栄養は二人分、とまではいかずとも通常より多くの栄養価が求められます。

 

何がどれくらい多く求められて、実際どれくらい足りているのか、ご存じでしょうか。

 

「そこまで深く考えていなかった」という人も大丈夫。医師である私が代わりに調べてみました

 

この記事では、

  •  
  • 赤ちゃんの為に求められる栄養素
  • 実際どれくらい足りているのか
  • 具体的になにを食べれば良いか

 

上記を医師が分かりやすく解説していきます。

求められる栄養素と日本のママの現状

さて、まず「求められる栄養素」ですが、これは厚生労働省が5年ごとに改定・公開している「日本人の食事摂取基準」を参考にしましょう。現時点で2025年版が最新です。

 

 この基準は、かつては集団給食に限定されていましたが、現在では健診実務を含むあらゆる栄養管理の現場で広く活用されており、乳幼児期の成長に必要な栄養素の見直しも行われています。  

 

また、同じく厚生労働省の「国民健康・栄養調査」を見ると実際の平均的な摂取量が書いてあります。  

 

これらを比べると「実際どれくらい足りているか、足りていないか」が分かります。

 

すべて挙げるとかなり細かいので、徹底的に調べたい方は下記をご参照下さい。

 

葉酸などは、産婦人科からサプリなどを勧められるケースも多いかと思います。

 

今回特に取り上げたいのは、

赤ちゃんの骨格(骨と筋肉)を構成する栄養素、

  •  
  • タンパク質
  • カルシウム
  • ビタミンD

 

の三つです。いずれも赤ちゃんにとって大切なママ達が摂るべき栄養素ですが、

日常で足りていない傾向にあります。

 

以下の表は、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」に基づく

「妊婦・授乳婦の推奨摂取量」と、

 

「国民健康・栄養調査(2023年版)」に基づく

「20~40代女性の平均摂取量

を比較したものです。この表から、多くのママにとってこれらの栄養素が不足しがちな現状が見えてきます。

 

簡単に言うと、オレンジ字が必要量青い字が実際の平均摂取量です。

栄養素18-49歳
女性
推奨量
(一日分)
妊娠初期
付加量
妊娠中期
付加量
妊娠後期
付加量
授乳婦付加量妊婦・授乳婦
総推奨量
20-49歳女性
平均摂取量
たんぱく質50g +0g+5g+25g +20g 後期妊婦: 75g

授乳婦: 70g
62.4g

63.8g  
カルシウム650mg +0mg+0mg+0mg+0mg後期妊婦: 650mg

授乳婦: 650mg  
386mg

409mg  
ビタミンD8.5μg 9.0μg 9.0μg 9.0μg 9.0μg 後期妊婦: 9.0μg

授乳婦: 9.0μg  
4.3μg

5.1μg  

注1:たんぱく質の総推奨量は、非妊娠・非授乳期の推奨量に付加量を加算したものです。

注2:カルシウムおよびビタミンDの総推奨量/目安量は、妊婦・授乳婦の目安量として設定されている値です。

注3:ビタミンDは、18-49歳女性の目安量と妊婦・授乳婦の目安量が異なりますが、これは「日本人の食事摂取基準(2025年版)」における設定方法の違いによるもので、妊婦・授乳婦に特別な追加量が設定されたわけではありません。  

 

上記の栄養素の不足に加え、令和5年(2023年)「国民健康・栄養調査」からは、日本の若い女性が抱えるより広範な栄養課題が見えてきます。  

  •  
  • 若い女性の「やせ」の問題:20~30歳代の女性の20.2%が「やせ」(BMI 18.5未満)に該当しており、これは「とても大きな問題」とされています。
  • やせは早産や低出生体重児のリスクを高めることが指摘されており、妊娠前から健康的なBMIを維持することが、赤ちゃんのためにも非常に重要です。  
  •  
  • 野菜摂取量の不足:成人(20歳以上)の野菜摂取量の平均値は256.0gであり、健康日本21の目標である350gを大きく下回っています。
  • 特に女性では2015年以降有意に減少しており、日々の食事で意識的に野菜を摂る工夫が必要です。  

各栄養素の重要性と摂取のポイント

 

●タンパク質について

妊娠中期から+5g、後期から+25g、授乳婦は+20g一日に追加で摂るべきとされ、普段の食生活だと不足しがちです。

 

タンパク質は、赤ちゃんの骨格形成だけでなく、筋肉や臓器、血液など、体のあらゆる組織を作る上で不可欠な栄養素です。不足することでママの骨強度低下の懸念もあるほか、赤ちゃんの成長にも影響を及ぼす可能性があります。

 

 

●カルシウムについて

骨の主成分であり、推奨摂取量は一日650mgです。20-40代の女性の平均摂取量は約386~409mgで全体的に足りていません。  

 

【重要】妊娠・授乳期にカルシウムの追加摂取が推奨されていない理由

実は、妊娠中は腸管からのカルシウム吸収率が増加し、授乳期には母体からの尿中カルシウム排泄が減少するなど、ママの体は赤ちゃんや母乳へのカルシウム供給を優先するよう生理的に適応します(ママって凄い!!)。

 

そのため、通常の食事で推奨量を満たしていれば、追加で多く摂る必要はないとされています。ただし、サプリメントなどで過剰に摂取すると、成人では耐容上限量2,500mg/日を超える可能性もあるため注意が必要です。  

 

こちらも赤ちゃんの骨格形成に関わる重要な栄養素であり、不足することでママの骨強度低下の懸念もあります。

 

 

●ビタミンDについて

骨の代謝カルシウムの吸収に重要なビタミンで、妊婦・授乳婦の目安量は一日で9μgです。20-40代の女性の平均摂取量は4.3~5.1μgで全体的に足りていません。  

 

ビタミンDは骨だけでなく、免疫機能の調整や、近年では精神的な健康、特にうつなどの気分障害との関連も示唆されています。血中ビタミンD濃度が低い人は抑うつ症状のリスクが高いという研究報告もあり、特に女性でこの関連性が顕著であるとされています。

 

ビタミンDの補充が軽度から中等度のうつ症状を改善したという報告もありますが、サプリメントによる大量摂取は個人差があるため、必ず医師の指導のもとで行うべきです。  

ママの心身の健康と栄養の重要性

整形外科医として臨床をしていて関節や骨のトラブルを抱えた妊婦さん・授乳婦さんを診察してきました。

 

驚くべき事に、骨が脆くなって軽微な外傷で骨折をしてしまう人もいます。

 

妊娠が原因で骨が弱くなる「妊娠後骨粗しょう症」は、全分娩の約0.4%に見られたとの報告され、人口100万人あたり4-8人と推定されています。

 

日本骨粗鬆症学会の学会誌レベルでは「検査がきちんとされていないだけで実際はもっと多い」との報告も見かけます。

 

実際の臨床現場ではしばしば目にするため、私の感覚的には「決して稀ではない」という印象です。

 

事実、2025年版の食事摂取基準でも、骨粗鬆症と栄養素の関連性が新たに明記され、カルシウム、ビタミンD、たんぱく質、エネルギーの重要性が強調されています。  

 

ママが心身ともに健やかに過ごすこと、栄養を全うし赤ちゃんにもきちんと届くことが非常に重要であり、

そのために上記の栄養の補給が望ましいわけです。

忙しいママのための栄養補給:コツコツグルメの提案

しかし、子育てを経験した方ならご承知の通り、妊娠後期はお腹が大きくて食が細くなりますし、つわりの影響もあります。

 

産後は身体がきつい中、子育てが始まり食事の準備に気を使う余裕はありません

 

さらに栄養にばかり気を遣うと、数少ない食事の楽しみが台無しになってしまう問題もあります。

赤ちゃんのことを思うママ、赤ちゃんだけでなくママの心身も心配なパパ、この栄養と健康に関する問題はどう解決したら良いでしょうか。

その答えが「コツコツグルメ」です。

タンパク質・カルシウム・ビタミンDが豊富で、味が美味しく調理が簡単

フローズン栄養食品

ママはレンジでチンしたコツコツグルメを食べることで

  • 「罪悪感なく」
  • 「手軽で本格的な料理が食べられ」
  • 「赤ちゃんに必要な栄養を効率よく摂取」

することが出来ます。

ママの心と体にも優しいごちそう。

それが「コツコツグルメ」です。

毎日の食生活に活かす実践のヒント

「コツコツグルメ」は栄養補給の強力な味方ですが、

日々の食生活全体を見直すことも大切です。

忙しい中でも無理なく栄養を摂るためのヒントをいくつかご紹介します。

 

1. 野菜摂取量を意識的に増やす工夫

目標の350gにはまだ遠い現状ですが、一食あたりあと小鉢一皿分(約70g)の野菜を追加するだけでも大きく変わります。

 

冷凍野菜の活用、カット野菜の利用、具だくさんスープや味噌汁にするなど、手軽に摂れる方法を取り入れましょう。  

 

 

2. 健康的なBMIの維持

特に「やせ」の傾向がある方は、妊娠前から適切な体重を目指すことが重要です。

 

無理なダイエットは避け、バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。

 

必要であれば専門家への相談も検討してください。  

 

 

3. 賢く栄養を補給する

自炊だけで全ての栄養素を完璧に摂るのは難しいものです。

 

特に不足しがちなタンパク質、カルシウム、ビタミンDは、手軽に利用できる「コツコツグルメ」のような栄養補助食品を上手に活用することで、効率的に補給できます。

 

 

4. 心身のケアも忘れずに

栄養は体の健康だけでなく、心の健康にも影響します。

 

ビタミンDと精神的健康の関連性も指摘されていますので、日中の適度な日光浴や、必要に応じて医師と相談しながらの栄養補給も検討しましょう。  

さらに、公式インスタグラムでは、日常的に「妊娠と授乳期にママが摂るべき栄養」の情報発信を行っています。リンクはこちら⬇⬇

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皆さまの健康の為にこの記事が役立つことを祈っております。

 

 

整形外科専門医