【専門医が解説】
運動で『骨活』ガイド
体力別運動 上級編
~体力に応じた
オススメの運動リスト
はじめに
こんにちは。「運動で骨活」へようこそ。
骨活における運動の目的は3つ。理解出来たでしょうか。
まだの人は基礎編から見て下さいね。
体力によって出来る運動の種類は変わりますが、目的3つは変わりません。
体力別に初級、中級、上級に分け具体的にどのような運動が良いかを解説していきます。
今回は上級編です。
自分の体力や、好み・趣味と照らし合わせ楽しく続けられる運動を考える参考になれば幸いです。
上級編
すでにある程度の運動習慣があり、十分な体力がある方向けのメニューです。
【⚠️ 重要な注意点】
ここから先の運動は高負荷な分「関節や背骨への負担」や「転倒のリスク」が増えてきます。
実践によるお怪我等の責任は負いかねるので、ご自身の体力に合わせて、必ず自己責任で安全第一に行うようにお願いいたします。
① なわとび 【代謝促進・筋トレ・有酸素】

連続ジャンプ運動は最も骨活に適した運動の一つとして知られています。
筋肉が急速に引き延ばされた直後に強力に収縮する「プライオメトリック運動」と呼ばれる運動です。
骨密度上昇効果(大腿骨)・骨代謝促進において高い効果が証明されています。
② フルスクワット 【代謝促進・筋トレ・有酸素】

姿勢維持筋を総動員する筋トレの王道です。
腰椎に骨刺激も入るため、代謝促進と骨密度上昇効果(腰椎)も確認されています。
■フルスクワットの正しいやり方
1. 足を肩幅より少し広めに開き、胸を張って背筋を真っ直ぐに保ちます。
2. 膝から曲げず、股関節から折りたたむように「透明な深い椅子に座る」イメージでお尻を後ろへ下げます。
3. 太ももが床と平行になる深さまで腰を落とし、足裏全体で床を力強く押して立ち上がります。
③ ジョギング 【代謝促進・有酸素運動】

ウォーキングを「走る」にレベルアップすると、着地のたびに骨へ強い衝撃が加わります。
骨代謝促進と有酸素運動を両立した素晴らしい骨活運動の一つです。
④ エアロビクス【代謝促進・筋トレ・有酸素】

最近では動画サービスなどを用いて、家でも簡単にダンスエクササイズが出来るようになりました。
骨代謝促進・筋トレ・有酸素運動を兼ね備えた有効な骨活運動です。
実は、骨の細胞は一定方向の刺激よりも「予想外の多方向からの刺激」に強く反応します。
様々な角度から骨に刺激を与えるエアロビクスは、骨活として非常に理にかなっているわけです。
運動の「目安」について
「何回やればいいの?」「何分歩けばいいの?」については、以下の基準を参考にしてください。
■ 筋トレ・骨刺激の目安
筋トレ・骨刺激は、「まず丁寧に10回」やるように意識してください。
その10回を一日に何セットやるかは自分の体力と気力に応じて決めて下さい。
毎日セット数(2-3セット等)を決めても良し、日によってむらがあっても結構です。
重要なのは「雑にならないこと」「続けられること」です。
ちなみに報告によると、「連続ジャンプ」は
・1セットは10回(しっかり跳ぶ)
・1日に5セット
・1週間の内に3日
・6ヶ月以上の継続
上記のプログラムで骨密度上昇効果が高かったそうです。ご参考までに。
■ 有酸素運動の目安(修正ボルグスケール)

ウォーキングやエアロバイクなどは、回数ではなく「自分の感覚(きつさ)」を基準にします。
医学的には「修正ボルグスケール」と呼ばれる0〜10の段階評価を使います。
骨活や体力作りに最も効果的なのは、「レベル 4~5」の強度です。
レベル 0: 何も感じない
レベル 2: 弱い(散歩)
レベル 4: ややきつい★
レベル5: きつい★
レベル 10: 非常に強い(限界)
【レベル4~5の分かりやすい感覚】
「少し息がはずみ、うっすら汗をかくけれど、隣の人となんとか笑顔で会話ができる程度のペース」です。
時間は1回10〜20分程度が目安ですが、楽しく続けられれば何でもOKです。
過度なやせにはご用心
上級になると消費カロリーも大きくなってきます。
体重が落ちるのは嬉しいことかもしれませんが、過度なやせは避けましょう。
実は、体重が重いほど骨密度が高いことが分かっており、「やせ」は骨折のリスクです。
一方、「肥満」も良くありません。
糖尿病などの生活習慣病になり、骨質低下から骨折リスクを上げてしまうからです。
BMI(体重(kg)を身長(m)で2回割った数字)を調べましょう。研究によると、
・BMI<18.5
股関節骨折のリスクが高い
・BMI>25
生活習慣病のリスクとなり、骨密度が高くても「骨の質」が劣化して折れやすくなります。
以上から、コツコツグルメでは18.5<BMI<25を推奨しています。参考にしてください。
おわりに
骨活運動上級編の解説でした。
上級クラスの運動になると、目的も複数同時達成出来ますが、
「今骨に刺激入れてるな」
「今は筋肉に効いているな」
「有酸素でスタミナを付けよう」
と、どの目的を重視して鍛えるが考えるようにすると良いと思います。
増えた消費カロリーに合わせて、骨の栄養だけでなく、摂取カロリーにも気を配るようにして下さい。
トレーニングは目的を理解し、網羅的にメニューを組み合わせることで効果が高まります。
今回の記事をヒントに、ご自身の体力・趣味趣向に合わせて日常生活に落とし込んでいって頂ければ幸いです。
そして骨活は栄養➡運動➡必要なら薬の順番です。栄養に自信がない方は必ずごはんで骨活の方もチェックしてくださいね。
コツコツグルメでは、このように科学的根拠に基づく『骨活』を、専門医による定期的な情報発信を通じてサポートしています。
必要な情報は全て、ここで無料で手に入ります。まずは友だち登録から⇩

参考資料・出典:
- 1. 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版
- 2. Peng, P., et al. Effect of Plyometrics on Bone Mineral Density in Young Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis. Journal of Clinical Medicine. 2024.
- De Laet, C., et al. Body mass index as a predictor of fracture risk: a meta-analysis. Osteoporosis International. 2005.
- 3. Alikhani, S., et al. Effects of exercise on bone mineral density and bone turnover markers in adults: a systematic review and meta-analysis. Systematic Reviews. 2026.
- 4. Howe, T. E., et al. Exercise for preventing and treating osteoporosis in postmenopausal women. Cochrane Database of Systematic Reviews. 2011.
【免責事項】
本記事の内容は、執筆時点でのガイドラインやエビデンスに基づき作成しておりますが、医学的情報の正確性や安全性を完全に保証するものではありません。
個々の患者様の病状や体質によって、適切な治療法や安全に行える運動の強度は異なります。すでに骨粗鬆症の治療を受けている方、骨折歴がある方、腰や膝などに痛みがある方は、運動を開始する前に必ず主治医にご相談ください。
また、本記事で紹介する運動中の転倒や怪我等につきましては責任を負いかねます。ご自身の体力に合わせて絶対に無理のない範囲で行い、運動中に痛みや強い違和感が生じた場合は直ちに中止してください。自己判断での治療中断や変更は行わず、必ず主治医の指示に従ってください。
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創業医師 金井 研三(かない けんぞう)
東京生まれ湘南育ちの射手座。
横浜市立大学医学部卒、臨床経験10年超の整形外科専門医。
専門は脊椎外科。急性期病院で多忙な日々を送り研鑽したのち、地域医療に携わる。
地域における超高齢化と骨粗鬆症の増加に強い危機感を抱き、現役医師として働く傍ら、骨粗鬆症予防専門の食品と情報提供サービス「コツコツグルメ」を開発。予防医学×ビジネスに医師が直接コミットする必要性を訴えている。
「食から骨を守る」新しい仕組みづくりを通じて、SDGs目標3『すべての人に健康と福祉を』目標11『住み続けられるまちづくりを』の実現に貢献している。
日本の健康寿命を延ばし、骨折を減らして整形外科医の仕事をなくす――そんな未来を目指して、日々、啓発活動と臨床に取り組んでいる。